アウトドアで快適な睡眠を確保するためには工夫が必要です。
朝起きた時に腰がバキバキになっているのを避けるために、是非とも使ってほしいスリーピングマットがNEMOの「SWITCBACK(スイッチバック)」!
NEMO「スイッチバック」で快適に眠ろう!
スペック
- 展開サイズ:幅51×長さ183cm×厚さ2.3cm
- 収納サイズ:タテ13cm×ヨコ14cm×幅51cm
- 重量:415g
- 材質:ポリエチレン
- 断熱材:クローズドセルフォーム、メタライズドフィルム
- R値:2.0
超低価格で購入できるあの「キャプテンスタッグ」のマットより少し小さいサイズです。
登山などですれ違う際にも邪魔になりにくいので、使いやすい必要十分なサイズ感です。
クローズドセルマット界の二大巨頭の片翼である「サーマレストZライトソル」とは全く同じサイズです。
厚みはZライトソルが2.0cmなので、スイッチバックの方が微妙に厚みがあります。
NEMOの「スイッチバック」は、硬さの異なる2層のウレタンフォームを使用しており、度重なる使用に伴うへたりに対して強固になっています。
表面の断熱フィルムにも保護レイヤーが施されているため、アルミ蒸着がはがれにくくなっています。
分類を「クローズドセル」マットという
世の中には、色々な種類の携帯用マットレスがありますが、NEMOのスイッチバックは「クローズドセル」というタイプのマットになります。
「クローズドセル」とはウレタンマットの立体構造のことであり、ウレタン内部の孔が少ないことで通気性が悪く、それはつまり断熱性が高いということで地面からの冷気などを遮断するのに適しています。
さらに特徴的な凹凸構造の谷部分に空気を貯め込むことで、その空気自体が暖かい空気を保つため、暖かい空気を閉じ込めるセルという別の意味合いもあります。
アルミ蒸着してあるマットは、冬季はアルミ面を上にして、自身の体温の反射熱を得るのと同時に、地面からの冷気をシャットダウンするように使用します。
反対に夏季はアルミ面を下にして地熱をシャットダウンするように使用します。
凹凸構造があることで、マット全体の厚みを増すことなくクッション性を高められるので、コストカットや持ち運びのしやすさを実現しています。
折りたたむ際にも、スタッキングできるクッカーのように凹凸がはまり込むので、厚みのある平坦なマットよりも格段に薄くたたむことが可能となっています。
【レビュー】 使い心地
寝心地は劇的に良くなるわけでは無い
私は登山やハードな環境でのキャンプはしないので、比較的ライトな使い方になりますが、ちょっとした砂利キャンプサイトならこれで寝ています。
しかし今では慣れてしまいましたが、最初の頃は朝起きると腰がバッキバキになっていたのを思い出します。
思ったよりもクッション性があるので地面に寝るよりは快適ですが、厚みが2cmそこそこなので腰が浮いてしまいます。
大きめの石などは感触がかなり伝わるので、寝る場所の地面はある程度選別した方が良いです。
寝心地に関して言えば、コットやエアマット・インフレータマットを持っているなら、そちらを使った方が圧倒的によく眠れます。
高さが無い車中泊などではかなりオススメです!
暖かさは段違い
寝心地はあまり良く無いですが、冬の暖かさに関してはこのマットがあると無いとでは圧倒的に違います!
このタイプのマットは寒冷期にはアルミ蒸着面を上にして使用するのが鉄則ですが、その状態にして横になると、自分の体温を反射してジワジワ温かくなってくるのが驚くほど良く分かります。
スリーピングマットなどの断熱性能を「R値」で表しますが、R値は足し算することができ、インフレータマットやコットを使用する場合でも、その上(または下)にこのスイッチバックを敷くことでさらに断熱性能を高めることができます。
地面からの冷気をシャットダウンし、特に秋口など底冷えが気になってくる季節では必需品と言っても過言では無いです。
ちなみに、私は-5℃の環境下で使用したことがありますが、底冷えを感じることはありませんでした。
耐久性もそれなりに高い
私は月2〜3回のペースでキャンプに行き、インフレータマットの下に「スイッチバック」を敷いて寝ていますが、半年以上使っても寝心地は今のところ変わらないです。
ウレタンなので、必ずいつかはへたってきますが、スイッチバックの特徴である2層構造というのが効いているかもしれません。
【どっちを選ぶ?】 「スイッチバック」と「サーマレストZライトソル」の違い
スペックがほぼ同じものとして「THERM-A-REST(サーマレスト)」の「Zライトソル」と比較されることが多いです。
詳細なスペックは以下の表にまとめてあります。
スイッチバック | Zライトソル | |
展開サイズ | 幅51×長さ183×厚さ2.3cm | 幅51×長さ183×厚さ2.0cm |
収納サイズ | 縦13×横14×幅51cm | 縦13×横14×幅51cm |
重量 | 415g | 410g |
材質 | ポリエチレン | ポリエチレン |
断熱材 | クローズドセルフォーム メタライズドフィルム | クローズドセルフォーム アルミ蒸着 |
R値 | 2.0 | 2.0 |
「スイッチバック」も「サーマレストZライトソル」もR値は2.0で変わりません。
サイズも若干の厚み以外は全く一緒です。
異なっている点としては主に2つあり、①凹凸のパターンが異なる点(寝心地につながる部分)と、②カラーリングです。
①凹凸パターンの違い(寝心地)
凹凸のパターンが「スイッチバック」は波状となっている一方、
「サーマレストZライトソル」は規則正しいドット状になっています。
スイッチバックの方はNEMOの公式サイト曰く、クモの巣状ということのよう。
私は友人のものを借りて両方とも寝たことがありますが、突起の高さが「スイッチバック」の方があるため若干ですがクッション性が高い印象がありました。
しかしその分突起が潰れやすいとは思うので、耐久性に関しては「サーマレストZライトソル」の方が良いかもしれません。
凹凸のパターンによる影響は好みが出やすい部分でもあるかと思うので、可能なら実際に触ったり寝たりしてみて比較することをおすすめします。
②カラーリング
2つ目はカラーリングです。
Zライトソルは「レモン(黄色)」と「ブルー」という登山ギアらしい発色の良いカラーリングですが、スイッチバックは「オレンジ」と「ボリエール(オリーブ)」というシックな色を採用しています。
サーマレストにも「Zライト」というモデルには「コヨーテ」カラーがありますが、R値1.7と断熱性能がやや劣るので注意しましょう。
「スイッチバック」の方が悪目立ちせず、圧倒的にオシャレだと個人的には思います。
それぞれの良さがありますが、お互いに同じ色の製品を新しく展開することはひとまず無いと思うので、色で選ぶというのも良いかと思います!
私はビビッドなカラーが嫌だったのでスイッチバックを購入したのが最大の理由ですが、特に困ることはなく大正解でした。
「エアマット」や「インフレータマット」との違い
寝心地
寝心地は圧倒的に「エアマット」や「インフレータマット」の方が良いです。
最近の「エアマット」や「インフレータマット」にも断熱性能が優れたものがたくさんあるので一概にこうとは言えません。
座布団としても使える
「クローズドセルマット」は半分に折りたたんで座布団としても使用できます。
パンクしない
「エアマット」はパンクする可能性があります。
パンクするとゴツゴツの地面の上で寝ないといけないので悲惨です。
「インフレータマット」はパンクした場合、内部にウレタンフォームを仕込んだ構造なので、多少のクッション性はありますが、それでも空気を閉じ込めて使用するものなので寝心地は最悪になります。
一方で、「クローズドセルマット」はパンクの心配が無いので、修理キットや就寝場所に細心の注意を払う必要がなくなります。
ただし使用回数が積み重なったくると、多少なりともへたってくるのでその点は頭に入れておく必要があります。
扱いやすさ
一瞬で展開・撤収が可能です。
収納時のサイズや持ち運びやすさなどはマットの種類にもよりますが、その他の設営撤収の簡単さや、軽量さなどは「クローズドセルマット」の方が良好です。