火起こしに慣れていないビギナーの頃は火を起こすのにとても苦労するものです。
今回ご紹介する「火起こし器」またの名を「チャコールスターター」は、そんな火起こしを簡単に成功に導いてくれる画期的なギアです。
BBQでアタフタしていた、あの頃の私に教えてあげたい!とそんなギアですので、火起こしにお悩みの方はとりあえずご覧になってみて下さい!
【キャプテンスタッグの火起こし器レビュー】 火起こしがカンタンに楽しくなる!
火起こし器とは?
その名の通り、キャンプやBBQに欠かせない「火起こし」をスマートにこなすための画期的なギアです。
「火起こし器」はシンプルなその形状に秘密があります。
下方にある空気孔から空気を取り込み、温められた空気が上方に排出されることで、いわゆる「煙突効果」を発生させ、上昇気流が生み出されます。
これにより火の燃焼効率が高くなり、火が点きやすく消えにくくなります。
スペック
サイズは「大」「小」の2つがありますが、サイズの違いで燃焼効率は大きく変わりません。
しかも大き目の薪や炭がそのまま投入できるため、オススメなのは「大」サイズの方です。今回は「大」の方をレビューしていきます。
- 展開サイズ:幅230×奥行250×高さ280mm
- 収納サイズ:ヨコ195×タテ280×厚さ55mm
- 重量:1.7㎏
- 材質:<本体>亜鉛メッキ鋼板、<ハンドル・目皿>鉄・クロムメッキ
※収納袋は付属しません。ご自身でちょうど良いサイズ感のものを探しましょう。
<展開時> (サイズ比較のために500mlペットボトルを置いています)
<収納時>
私は普段ソロキャンプが多いですが、一度に沢山の炭や薪の火起こしができるし、焚き火台や調理グリルの代わりとしても使用できるので、「大」の方を選んで正解だったと感じています。
使い方はとてもカンタン!
まずは火起こし器の本体を広げます。持ち手(ハンドル部分)を持って広げると簡単に展開でき、時間的にも2秒で準備完了です。
ロストル代わりになる目皿を中にセットします。
正方形ではなく「凧あげ」の凧やカイトのような形状をしているため、辺の長さに合わせてセットします。
ロストル網をロックできるツメが側壁にあるので、そこにはめ込めば固定することができます。
目皿の上に着火剤などを置き、その上に薪や炭を入れていきます。
空気の通りは深く考えずに適当に突っ込んでいきます。
着火剤や火種に火を点けてから、薪を投入していくのも良いですが、本体には穴の空いている面が2つあるので、ノズルの長いライターやバーナーがあれば、そこから火を点けることができます。
この「着火穴」はロストルとなる目皿の下に開放されているので、着火剤の上に薪が積んであったとしても、さきほど並べた着火剤にダイレクトで着火できます。
着火剤などの火だねに火が点いたら、後はほっとけばOKです。
しばらくするとパチパチと火が大きくなってきますので、それに合わせて薪を追加するか炭を足していくようにします。
火が起きたら必要に応じて焚き火台やグリルに載せ替えれば火起こしは完了です。
圧倒的に簡単に火をおこすことができました。
炭を使う場合には火だねから少しずつ薪や木材のサイズを大きくしていき、徐々に炭にしていくという手間がかかりますが、それらをすっ飛ばして、比較的すぐに炭をぶち込んで着火させることができるので、本当に楽ちんです。
キャプテンスタッグの「火消し壺」とコンボで使用すると最強の焚き火・BBQ周りの環境が構築できます。
個人的オススメポイント
その① 折りたたみが便利
キャプテンスタッグの火起こし器は、コンパクトに折り畳むことができるのが大きな特徴です。
「大」サイズであっても厚さ5cmにまで小さくできるので、場所をとりません。
ただし重量が1.7kgと少し重めなので、オートキャンプ以外では持ち運びしにくいかもしれません。
その② タフなボディ&無骨に育つ
これまで数十回以上使用してきました。
焦げ付きや熱による変色は見られますが、材質が厚めの鋼板なため変形は全くありません。
ハンドルの接続部や本体の可動部分も歪みや変形は見られず、折り畳みがしづらくなったなどの不具合も発生しそうもありません。
耐久性に関しては申し分ないくらい良く、かえって見た目も無骨な感じに変化してくるので、育てることのできるギアの1つです。
その③ 焚き火台にもなる
任侠映画や学園モノなどで、埠頭の倉庫で怖いお兄さんたちがドラム缶で焚き火をしている光景を見たことがあると思いますが、あのような感じの焚き火台にもなります。
意外とソロにはちょうど良いサイズ感です。
しかし燃焼効率が良すぎます。下の写真を見て頂けば分かるように、炎が立ち上るように激しく燃えます。
そのために薪がすぐに燃え尽きてしまいますし、火の粉が飛んでテントなどのギアやアウターに穴が開かないか少しヒヤヒヤします。
薪はできるだけ小さいサイズにカットして火起こし器本体の上端から出ないようにするなどの工夫は必要かもしれません。
さらに次の項目で述べますが、地面への熱の影響を考慮する必要があります。
その④ グリルとしても使用可能
炭が「熾き火」になり、この上に100均などで購入した焼き網を設置すれば、調理用のグリルとしても使用できます。
焼き網を置いたとすると、炭の位置から網までの距離が約20cmあるため、火力がやや弱くなってしまいますが、上に手をかざしてみると3秒程度で熱さを感じる位の火力はあります。
「ミシシッピテスト」というものがあり、焼き網から20cm上の部分で手をかざし、数を数えていった時の数字で火力の強さが分かるというものです。今回は「3ミシシッピ」で熱くなったので、中火~強火の火力はありそうです。
あとは前の項目と併せての注意点ですが、炭が小さくなるとロストル網から炭がこぼれ落ちてしまいます。
今回は下にガラス繊維でできた焚き火シート(スパッタシート)を使用してみましたが、どうなったか見ていきます。
焚き火シートは2つ折りにして使用しましたが、もちろん熾きた炭が落下した表面部分には灰が付着して高温になっていました。
肝心なその下の地面ですが、土の上で使用し、そこからは煙が出ていました(キャンプ場ではなく自宅の庭ですのでご心配なく)。
雨の後で湿っていた地面でしたので、かなりの高熱が伝わっていたと思われます。
「耐火性能」は高いため焚き火シートに穴が開くことはありませんが、「断熱性能」には限界があるためか熱は地面にかなり伝わってしまっています。
このように焚き火シートでは種類によらず限界があり、芝生であれば最悪焦げる可能性もあるため、必ず芝生でない場所や、灰受け・グリル・焚き火台の上で使用した方が良さそうです。
火起こし器の選び方
火起こし器は、ぶっちゃけると有名なブランドであればどこの製品を使っても大差ないと思われます。
折り畳めるか、火消し壺などの他の用途としても使用できるかなどの細かい特徴を確認し、ご自身のキャンプスタイルに合ったサイズやデザインなどで、気に入ったものを手に入れると良いかと思われます。
代表的なものではユニフレームやBAREBONESの火起こし器が有名です。
ユニフレームの方は、展開時に三角形なので、一度に火起こしできる薪や炭の量で言うとキャプテンスタッグの方に軍配が上がります。
BAREBONESの火起こし器(チムニーファイヤースターター)は折り畳みはできないですがデザインがとてもオシャレです。
また、キャプテンスタッグの他のタイプの火起こし器は、火消し壺と一緒にスタッキングできるものもあり、そちらを検討してみても良いかもしれません。
まとめ
- キャプテンスタッグの火起こし器は、燃焼効率に優れており、雑な手順でも簡単に火起こしができる便利なギアでした。
- 折り畳めるのでコンパクトに持ち運ぶことができ、何度使っても変形しないタフな耐久性が持ち味。
- 使用に際しては地面へのダメージなどに十分注意する必要がありますが、焚き火台や調理グリルとしても使うことができます。
- 他のブランドの火起こし器もありますが大差はなし。ご自身のスタイルに合ったものをサイズや価格、デザインなどで選択すると良いでしょう。
焚き火をより快適に楽しみましょう!