ELECOM(エレコム)がアウトドアで本気を出しちゃった!
大雨、水没、砂塵、落下の時でもへっちゃらな、過酷な環境で使用可能なモバイルバッテリーのご紹介です!
NESTOUT「アウトドアバッテリー」 5000mAh
「NESTOUT」は電化製品ブランドである「ELECOM」のアウトドアラインブランド。
NESTOUTといえばこれ!とでも言うような最も有名なアイテムである「モバイルバッテリー」は、アウトドアで使えるように、防塵・耐水・耐衝撃を兼ね備えたアウトドアモバイルバッテリーとなっています!
ディティール
パッと見ではモバイルバッテリーとは思えない無骨なデザイン。見ただけで購買意欲がモリモリ沸いてくるお財布泣かせの一品です!
オーバースペックではないかと思うほど堅牢な防水・防塵が売りのこのアイテム、もちろん堅固な防水キャップ。キャップの開閉が若干しにくい気もしますが、私は許容範囲内でした。むしろ防水防塵ならこの程度の開けにくさは当たり前です。
ゴムベルトでバッテリー本体と繋がっているため、紛失する心配も無し!ちなみにゴムなので取り外すこともできます。
バッテリー残量もひと目で分かるようになってます。
下部には三脚と連結できるネジ穴もあります。カメラネジ規格の「1/4インチねじ」が採用されています。
スペック
- サイズ:幅3.6cm×奥行き3.6cm×長さ13.5cm
- 重量:132g
- 充電式リチウムイオン電池:3.6V、5000mAh、18Wh
- 充電時間:2時間
- 入力:5V / 3A
- 合計最大出力:15W
- USB-A出力:5V / 2.4A
- USB-C出力:5V / 3A
- カラー:ブラック、オリーブ、グレー、サンドベージュ、マスタード
- 保証期間:1年
- 保護等級:IP67(完全な防塵性能・一時的な水没(水深1mで30分間)に対する保護)
- 耐衝撃設計
- PSE試験(電気用品安全法試験)合格品(流通しているバッテリーは全て合格が必要です)
- 輸送試験UN38.3合格製品であり、機内持ち込み可能です
- 6つの保護機能を搭載した安心回路設計:過充電保護、過放電保護、短絡保護、過電圧保護、通電流保護、温度検知保護
- 5000mAhのみ「USB Power Delivery」非対応
急速充電には対応してる?
ネストアウトのアウトドアバッテリーには容量がいくつか存在しますが、「5000mAh」のみ急速充電規格である「USB Power Delivery(PD)」に対応はしていません。「急速充電可能」などの文言も見当たらないため、「5000mAh」のみ急速充電には対応していないと思われます。「8000mAh」以上のものでは「USB PD」へ対応しています。
ただし、5000mAhのバッテリーでも、出力はUSB-Aで5V/2.4A、USB-Cで5V/3Aであるため、スマホなどに対しては急速充電クラスのパワーではあります。
USB Power Delivery(PD)とは?
急速充電の規格の1つであり、ノートPCやiPhone、Macbookなどに搭載されている。最大240Wまでの電力需給が可能であり、通常よりも高出力での出力が可能となる給電規格のこと。対応するUSB Type-CやUSB-A to Lightningケーブルでのみ使用可能で、パソコンなども充電可能。
その他のラインナップ
バッテリー容量が他に「8000mAh」「10000mAh」「12000mAh」「15000mAh」のものがあります。
この中でも、公式サイトでは「8000mAh」と「12000mAh」のものはすでに販売終了と記載されており、おそらく市場に出回っているもので最後だと思われます。探している方はお早めに!
また、先述のように5000mAh以外のものは急速充電である「USB Power Delivery(PD)」に対応しています。
別売りのアタッチメントでランタンになる!
ネストアウトのアウトドアバッテリー専用で「LAMP-1」と「FLASH-1」というランプパーツが存在します。
どちらも同梱されているパーツと連結することで、IP44の保護性能を維持したままライトに早替わりします。
LAMP-1
- サイズ:<ライト部分>幅5.3×奥行5.0×高さ6.5cm
- 重量:約75g
- 明るさ:10〜350ルーメン(無段階調光)
- 色温度:電球色(2800〜3200K)
- 動作温度:0〜40℃
- 入力端子:USB-Aコネクタ(5V/1A/7.5W)
- 保護等級:IP44(直径1mm以上の固形粉塵に対する保護、あらゆる方向からの散水に対する保護)
- カラー:サンドベージュ、ブラック
- 保証期間:1年
- 同梱品:ミニ三脚、接続パーツ、収納ケース袋
電球色の温かみあるランタンパーツです。色味も黄色すぎず白すぎずで、どんなキャンプサイトに合いそうなちょうど良い感じ。折りたたみ式のツマミで無段階調光でき、最大350lmもあるのでソロキャンではメインランタンとしても使える実力があります。
使用可能時間は、接続するバッテリーの容量によります。参考までに、5000mAhのバッテリー使用時で4.5〜26時間と記載されています。
ガスバーナーを使う時のように、ツマミを回転させてのスイッチオン時に「カチッ」と小気味良いクリック感触がするのは、クセになりそうな楽しさがあります!
付属しているミニ三脚によって立てた状態でも使えるし、三脚の股の部分に輪っかが付いているのでカラビナなどでテントやタープにぶら下げて使うこともできちゃいます!
FLASH-1
- サイズ:幅10×奥行き3.5×高さ11.9cm
- 重量:135g
- 明るさ:30〜1000ルーメン(無段階調光)
- 色温度:昼光色、電球色、昼白色の3色切り替え(2800〜6000K)
- 動作温度:0〜40℃
- 入力端子:USB-Aコネクタ(5V/2A/12W)
- 保護等級:IP44(直径1mm以上の固形粉塵に対する保護、あらゆる方向からの散水に対する保護)
- カラー:サンドベージュ、ブラック
- 保証期間:1年
- 同梱品:ミニ三脚、接続パーツ、収納ケース袋
基本的には「LAMP-1」と同様のスペックですが、その明るさは最大で1000ルーメンにまで及びます!明るすぎてキャンプの雰囲気を壊したくない方は、上の「LAMP-1」をどうぞ!
ライト光源部分の角度の調節も可能なので、食事の準備や夜中に屋外での活動が必要な際には大活躍することでしょう!
ネストアウト「アウトドアバッテリー5000mAh」 レビュー
5000mAhでどのくらい使える?
実は5000mAhというバッテリー容量はリチウムイオンバッテリーの平均電圧である3.6Vで計算されたものであり、出力電圧である5Vでの使用を想定すると、昇圧のための電圧変換ロスと、熱となって放出されるロスが生じ、実際に使える容量は約60%程度となるとのこと。
スペック表には記載されていませんが、本体には小さく明記されています。5V定格電圧でのバッテリー容量は「2630mAh」です。これが実際にスマホなどに届くバッテリー容量となります。
となると、充電先のスマホがどれくらいのバッテリー容量なのか見てみると、基本的には2000〜多いもので4000mAhを超えるものもあるため、2630mAhのモバイルバッテリーだと1回分のフル充電がままならない可能性があります。
例えば、私が使用しているiPhone 13 miniの場合、バッテリー容量は計算上2406mAh程度とされているので、この5000mAhと表示されている(実際は2630mAhの)ネストアウトでギリギリ1回フル充電できますが、最新のiPhone 14などでは約3200〜4300mAhであり、フル充電を1回でも完了させることができません。
記載の仕方がちょっとズルい気もしますが、これがモバイルバッテリー業界の通例なのだとか。まだ本体に小さく記載してあるだけマシなのかな…?
私はかさばるのが嫌で最も小さいタイプを購入しましたが、5000mAhのものでは正直あまり使いものにならない場面もあるかもしれません。もしも比較的新しいスマホの機種を使っていたり、キャンプで連泊する可能性がある場合などは、ネストアウトのアウトドアバッテリーでも10000mAh、15000mAhなどのもっと容量の大きいものを選択しましょう!
ちなみにサイトには明記されていませんが、5000mAh以外のバッテリーに関して、5Vの出力ケーブルを使用したとして、同様にロス分を47%程度と仮定すると、実際のバッテリー容量は以下の通りになります。
記載値 | 実際 |
5000mAh | 2630mAh |
8000mAh | 4240mAh |
10000mAh | 5300mAh |
12000mAh | 6360mAh |
15000mAh | 7950mAh |
良かったポイント
信じられないくらい頑丈・堅牢
防水・防塵はIP67という高規格であり、水たまり程度の泥水であれば水没させても全く問題ありません。
また耐衝撃性も兼ねているため落としても簡単には壊れない仕様になっています。多少雑に扱っても問題ないというのはアウトドアにピッタリ!
見た目がカッコよすぎ
トランギアのフューエルボトルを彷彿とさせるような無骨な見た目をしており、見た目が気に入ったのならこれだけでも買う価値ありだと個人的には思います!
残念だったポイント
意外とかさばってデカいし重い
このモバイルバッテリー特有の「頑丈さ」の副作用なのか、サイズが思っていたよりも大きかったです。おそらく想像している1.5倍くらいの大きさがあります。
ポケットに入れて持ち運びたいとお考えの方は、そのサイズ感に注意が必要です!
バッテリー容量には注意!
先述のように、メインで記載されているバッテリー容量はリチウムイオンバッテリーの3.6Vで計測した場合であり、5Vで出力する場合は様々なロスで、実際に使用できるバッテリー容量は大幅に減少します。
ご自分の充電したいデバイスの容量、持ち運びやすさなどを天秤にかけて、一番使い勝手の良いものが選択できると幸いです!