シャボン玉の洗濯槽クリーナーをメーカー指定の方法通りに使って洗濯機の掃除をしました。
が!思ったより黒カビが取れなかったので、その原因を考察します。
商品説明
1910年創業の「シャボン玉石けん株式会社」の顔ともいえる商品の1つ。
成分は「過炭酸ナトリウム(酸素系)」「界面活性剤(純石けん分[脂肪酸ナトリウム])」「アルカリ剤(重曹)」の3つ。
ドラム洗濯機以外の洗濯槽を対象として使用できます。
裏面には画像付きで使い方の説明もあるので、とても分かりやすいです。
洗濯槽クリーナーには大きく分類して「酸素系」と「塩素系」の2種類がありますが、こちらは「酸素系」の1つです。
色々な比較サイトを見ても、「酸素系クリーナー」での1番人気として紹介されていることが多い人気商品です。
使用方法とその結果
手順1 下準備
私が使用中の洗濯機は2014年11月発売の「Panasonic製(NA-TF593)」です。
週2~3回程度の使用です。
ゴミ取りネットやフィルターは付けたままだと洗濯槽クリーナーの効果が減少してしまうようなので、外してから行います。
手順2 お湯張り
もちろん洗濯槽内の表側はピカピカに見えます。
お湯で行うと効果的なようなので、洗濯槽の中に40度前後のお湯をバケツリレーで投入していきます。
お湯の温度が50度以上となると洗濯機が壊れたり、配管が傷む可能性があるようなので注意が必要です。
ちなみに高水位まで水を入れることが推奨されています。
手順3 洗濯槽クリーナー投入
お湯を入れたら、洗濯槽クリーナーを必ず1袋を全部投入します。
この製品は酸素系のクリーナーなのですが、液体酸素の色素は淡い青色と言われており、その影響か薄い青色をしています。
手順4 「洗い」で3~4分
クリーナーを入れたら3~4分間「洗い」のみ行います。
これにより薬剤を溶解させて、さらに発泡することで汚れを浮かび上がらせやすくするようです。
以下の写真でも分かるように驚くほど泡立ちます。
すすぎ・脱水ボタンは押さず、その状態のまま蓋をして4時間程度放置します。
手順5 時間が経ってから蓋を開けてみる
1時間経過したところで試しに蓋を開けてみるとこんな感じ。
あれれれれ?
泡の中に少しだけ黒や緑の汚れが浮いているのが見えますがそんなに多くはないです。
よくYouTubeなどで見かける、ワカメみたいな海藻状のカビや汚れがウヨウヨ浮いているものを想像していましたが、拍子抜けです。
洗濯槽が思ったよりも綺麗だったのか、それとも私のやり方が手違いであり汚れがしっかり落ちていないのか。
ですが、水の中を少し掬ってみると、白い塊のようなものが手に触れます。
白い塊はおそらく洗剤カスが凝固したものだと思われます。その白いゴミは重さがあるため、水中に留まったままかなり浮いていました。
さらに4時間待ってみても、結局、ほとんど黒カビは浮いてきませんでした。洗剤カスが中心に取れて綺麗になったという結果です。
手順6 すすぎ・脱水
浮いてきた汚れや洗剤カスは配管を詰まらせる可能性があるため、なるべくすくい上げましょう。
ここまで済んだら、後は何回か普通に「洗い・すすぎ・脱水」を繰り返して終了です。
2回目や3回目でも、まだちょっとした汚れが出てきていました。私の洗濯機では、4回目でようやく汚れが出てこなくなりました。
考察:なぜ黒カビが浮いてこなかったのか?
では、今回私が使用した洗濯槽クリーナーであまり想像通りの効果が得られなかったのかを考えます。
A説 洗濯槽が汚すぎる
YouTubeにアップされている、同じ洗濯槽クリーナーを使用している方々の動画では、ごっそり黒カビが浮いてきているものがあります。
私は普段少し多めに洗剤や柔軟剤を使用しています。その洗剤達がすすぎで流しきれずにカスとなり、溜まっていたのか今回は洗剤カスが多く取れた印象です。
もし洗剤カスや黒カビなどが何層にも重なっているとしたら、おそらく今回の洗浄では1番表層にある汚れが取れただけなのかもしれません。
ただ、洗濯槽内の臭いは全くといっていいほどしなくなったので、一応効果はあるのだと思います。
B説 洗濯槽クリーナー自体に問題がある
色々と調べてみると分かりやすいブログがありました。
➡︎ 過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)の最も悪い使用例 〜 「酸素の発泡パワー」で汚れは取れない | ナチュクリじじいが斬る 間違いだらけのナチュラルクリーニング
酸素系クリーナーの主成分である過炭酸ナトリウム自体は、化学反応により酸素が発生する過程で強い洗浄力を発揮するようですが、一緒に配合されている重曹によって、過炭酸ナトリウム自体の洗浄力が中和されてしまい、洗浄力が落ちているとのことです。
また、このブログでは佐賀大学の研究論文を引用され、「界面活性剤が多量に泡となることで、酸素がうまく発生しないという結果を示してくれています。
つまり「界面活性剤」と「重曹」という大量の泡パフォーマンスのための成分によって、重要な「過炭酸ナトリウム」の酸化力(洗浄力)が低下してしまっているということのようです。
成分を熟読し、「過炭酸ナトリウム」+「界面活性剤」+「重曹」のコンボの商品ではなく、純粋に「過炭酸ナトリウム」の配合されている商品を今度は試してみようと思いました。
定期的に綺麗にすることで、毎日気持ちよく服を着たり、タオルに顔をうずめたりできるようになるので、数か月に1回は洗濯槽をきれいにする意識を持ちたいと思います。
洗濯に限らず、見えないところをきれいにする、磨き上げる努力も必要ですね。