ベースキャンプスリープシステム 【Snugpakのコスパ最強シュラフで快眠一択】

ベースキャンプスリープシステム 【Snugpakのコスパ最強シュラフで快眠一択】

キャンプで必要不可欠なアイテムの1つ「シュラフ(寝袋)」。

数多くのシュラフが世にある中で、どれを選べばいいか分からないという方向けに、コスパ最強のものを1つご紹介します。

「Snugpak(スナグパック)」というアウトドアブランドの「ベースキャンプスリープシステム」です。

どこがコスパ最強なのか?

是非この記事を読んで吟味してみて下さい。

Snugpak(スナグパック)のコスパ最強シュラフが有能すぎて快眠一択


 

スペック

snugpak「ベースキャンプスリープシステム」の最大の特徴は、最初から2枚組であるということ。

それぞれ独立して使用することもできる、デザートタンカラーという砂っ気のあるベージュ色をしたアウターレイヤーと、オリーブ色のインナーレイヤーが2枚重なった状態で最初から使用可能です。

1枚で使用するか、2枚で使用するかによっても対応する外気温度域が広く、工夫次第で色々な場面で活躍してくれる一石二鳥、いや三鳥、四鳥にもなるシュラフです。

肝心の保温性能に関しても、想像以上にかなりあったかいです。

  • 快適外気温度:(外側)3℃、(内側)-2℃、(重ねた状態)-12℃
  • カラー:アウターがデザートタン、インナーレイヤーがオリーブ
  • 収納サイズ:直径30cm×長さ50cm
  • 展開サイズ:(外側)タテ220cm×胸囲80cm、(内側)タテ180cm×胸囲77cm
  • 総重量3.1kg
  • 材質:(アウター)ポリエステル「Aualight」、(インナー)ポリエステル「Supersoft」、(中綿)シリコン加工ポリエステル中空繊維
  • 丸洗いの洗濯が可能

カラーはミリタリー感がありますが、キャンパーのどんなスタイルにも合うような配色であり、登山用シュラフなどで特有のビビッドな生活感はありません。

サイズも、バスケ選手並みの長身や、関取並みの恰幅の良い人でなければ、成人男性も余裕で入ることができます。

 

ディティール:実物を細部まで見ていく

付属の収納袋にパンパンどころではないくらいにギッシリと詰め込まれています。

袋の口にはフタとなるようにカバーも縫製されています。

全長220cmとの記載があったので、どんだけデカいんだと身構えていましたが、取り出して広げてみると、思ったよりも大きすぎるとは感じませんでした。

細かい部分にもしっかり配慮がなされています。

マミー型ではなく、封筒型のシュラフのため、フルオープンで使用することができ、マミー型のデメリットである窮屈さを感じることはありません。

ジッパーは、インナーレイヤーとの接続部分も含めてどれもダブルジップ式になっています。

ダブルジップ式であることはかなり良いポイントです。

サイドはジッパーを留め、足元の部分だけ開いて使用することもできるので、湿気がこもりにくく、足元にも余裕を出すことができます。

アウターとインナーレイヤーの接続もジッパーで固定できるため、寝ている間にインナーレイヤーがずれてしまうこともありません。

細かいところで言えばインナーにも「snugpak」の刻印が。

足元のジッパー折り返し部分を拡大すると、かなりごちゃごちゃしていますが、それぞれのジッパーが重なり合わないように工夫して作られているのが分かります。

これを全て閉めると、戦車のキャタピラのように2層構造のシュラフになるという仕組みです。

もちろんインナーレイヤーを取り外して、アウターだけで使用することもできます。

この場合だと、公式発表では外気温3℃まで対応しているとのことです。

一方、インナーレイヤーだけで使用することもできます。

こちらは公式では外気温が-2℃まで使用可能とのことです。

 

コスパ最強の理由:ベースキャンプスリープシステムのここがオススメ!

2枚組なので使い勝手イロイロ

2つに分離できるため、これ1つ持っていけば2人分のシュラフが用意できます。

暖かい日などは、荷物の削減にもなるかもしれません。

 

オリーブカラーのインナーレイヤーは「ブランケット」としても使える

例えば、オリーブカラーの方は、ちょっと肌寒い場合のブランケット代わりにもなります。

表面の生地がポリエステルなので、焚き火などの直火の側では穴が空くリスクがありますが、焚火をしないキャンプの朝のチルタイムなどでは活躍してくれます。

 

価格の安さ

そしてもう一つの大きな魅力は、必要最低限の性能でありながら税込み15000円前後で買えるという安さです。

Amazonなどでも中華性の安いシュラフは数千円で購入することができますが、「安かろう悪かろう」つまり、安いものはそれなりの性能であるということが如実に言えるのがシュラフです。キャンプなどのアウトドア活動では命に関わるということもあって、寝具にお金をかけるのは鉄則の1つです。

かといって最高峰のNANGAやモンベルのシュラフは最低でも3万~5万円程度はするので、ビギナーには手が出にくいのが現実。

そこでこの「ベースキャンプスリープシステム」の出番という訳です。よほどの極寒環境でなければ対応できる必要最低限の機能性でありながら、比較的手を出しやすい価格帯ということもあり、シュラフ界全体におけるエントリーモデルとしても良いかもしれません。


 

2枚組(2層構造)がゆえの暖かさ

最初から2枚組でセットになっており、それぞれ独立して使用することもできます。

1枚で使ったり2枚で使ったりと、状況に合わせて調整することで、公式発表では快適温度で-12℃~3℃までの外気温に対応できるので、これ1つあればマルチシーズンのアウトドアで対応できます。

中綿にダウンなどを使用している他のシュラフはもちろん暖かいですが、こちらは構造的に2層構造になるので、暖かい空気がその層間で維持されます。

ただし、温度の感じ方は人それぞれであることに注意が必要です。デメリットの項目でも記載しますが、人によっては意外と寒いと感じるかもしれません。

 

ちょっと残念なポイント

折りたたみと収納のしにくさが最大のデメリット

インナーレイヤーとアウターを2枚とも重ねた状態で、何も考えずにクルクル丸めてみましたが、かなりデカくなりすぎて元々入っていた収納袋には到底入りそうにありません。

中身がダウンのシュラフであれば、シュラフの足元から適当に収納袋にグシャグシャ突っ込んで収納していくとダウンが長持ちすると言われています。そこで試しに足元の方から収納袋に突っ込んでいく方法で入れてみると、なんとか入りました。

ですが、この「ベースキャンプスリープシステム」は、中身がシリコン加工ポリエステル中空繊維という化学繊維を使用しているため、化学繊維を潰さないためにも本当はきれいに折り畳んで収納した方が良いのです。

色々と試してみた結果、最もかさ張るファスナーの部分を少しずらして2つに折り、足元から膝などで押し付けてできる限り空気を抜きながらクルクル丸めていくと、頑張れば収納袋の口部分に入るサイズにはなります。

その後は、ちょうどスナグパックのロゴにある「貝(アンモナイト)」のように収納袋を回転させながら押し込んでいくと、パンパンではあるものの収納することができました。

慣れてくると意外とこの方法で綺麗にしまえるようになってきます。

ただし、キャンプ場において地面の上で膝で押し付けながら丸めていくというのは、環境的にも時間的にも難しいことが多いでしょう。

シュラフ自体の乾燥をさせる必要もあるため、一晩シュラフで寝て、使ったらたたまずに持ち帰り、家に持ち帰ってから乾燥と収納をするのが良いかと思われます。

それか、大き目の収納袋を買ったり、インナーレイヤーとアウターレイヤーをそれぞれ別の袋で収納するのも良いかもしれません。

 

夏~冬まで広い温度域での使用が可能とのことだが・・・意外と寒いです

両方を重ねて使用した場合、公式では-12℃まで対応できるとのことです。

しかしこの点には注意が必要です。

寒さの感じ方については、男性よりも女性の方がより寒く感じやすいと言われており、「NANGA」などの超一流シュラフはその辺りも考慮した「ヨーロピアンノーム」という対応外気温設定のクラス分けがあります。

この「ベースキャンプスリープシステム」は誰に対してどの程度の「-12℃」なのかが良く分かりません。

EUROPEAN NORM – NANGA | ナンガ

また冬キャンプであればテント内を暖房するために薪ストーブなどを使用することがあると思いますが、それらを使用した就寝時のテント内の温度によってもシュラフの暖かさに違いが生じます。

私の経験上、外気温が10℃以上であればテント内の暖房や湯たんぽなどが無くても、このシュラフだけで温かく眠ることができました。

しかし外気温が1桁(0~9℃)であると湯たんぽや暖房が無いと寒くて朝までに目が覚めてしまいます。

マイナス域になる夜であれば、テント内をある程度暖めておいてから眠ったり、しっかり着こむなどのそれなりの対策をする必要がありました。それでも寒さを感じました。

背部にはサーマレストなどのR値2.0クラスのものを敷いていても、特に足元が冷えやすいです。

首元のドローコードを締めて外気をシャットダウンしたり、足元を折り返してわざと狭くしたり、中に着こんだり、カイロで装備するなど工夫すれば、さらに低い気温でも大丈夫かもしれませんが、ご自分の快適な温度帯に関しては、命に関わるので必ず事前に自己責任で確認しておいて下さい。

まとめると、厳冬期や寒冷地での冬キャンプには使用しない方が良いかと思われます(ダウンなどもっと暖かいものを選びましょう)。きっと寒くて寝れません。

初冬や春先など多少寒さが緩む時期であれば、湯たんぽなどである程度の暖房対策をすれば問題ないかと思われますが、もし厳冬期に使用するのであればそれなりの暖房の備えは必須です。

一方で冬期以外の3シーズンであれば、問題なく使用できるかと思われます。

夏でも、2枚に分離できるので、夜になって急に冷えてきた、などの急な温度変化にも対応できて便利です。

広い温度域での使用が可能という点は間違いありません。

 

収納時のサイズが大きくて重い

収納時のサイズが30cm×50cmあり、重量も3kgあるので、バイク移動や登山での使用には向いていません。

オートキャンプや荷物を運ぶ手段がある場合には問題なく持ち運べるでしょう。

 

ジッパーの耐久性がちょっと心配

ジッパーが集中する足元のコーナー部分が固く、中の生地を挟み込みやすいのでコーナー部分のジッパーを閉めるのに少し力がいります。

また、おそらくこのシュラフで構造的に最も負荷がかかる部分がこのジッパーが集中するコーナー部分です。

これまで何度もキャンプで使用していて今のところ問題はありませんが、このジッパーは「YKK」などの有名ブランドのものではないため、長く使っている間に壊れないか、耐久性の面でやや心配が残ります。


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