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「青」ってこんなにカラフル 【美しきジャパンブルーに触れる】【TRANSITを読んで】

サムライブルー、ジャパンブルー、ケラマブルーなど、なんでもブルーって付ければ良いってもんじゃないですが、これほどまでに汎用性の高い色が「青」。

旅雑誌「TRANSIT」の創刊50号では、そんな日本の「青」を知り尽くすのにピッタリな内容が盛りだくさんな内容でした。今回はその一部をご紹介します。

カラフルな青の世界へ旅行してみませんか。

【一応ネタバレ注意です】

 

 

「TRANSIT 特集:ブルーに恋して! 美しき日本の青をめぐる旅」

 

ムック本「TRANSIT(トランジット)」は、毎号とあるテーマを元に、世界中に散らばっている美しい文化・モノ・人・歴史などを、写真とエッセイでギュギュっとひとまとめにした旅行系カルチャー誌です。

1ページあたりの情報の密度がとんでもないことになっており、持ってみると意外と薄いですが図鑑以上の読みごたえがあります。

今回のブログでは、そんなTRANSITの記念すべき第50号「美しき日本の青をめぐる旅」の内容を簡単にご紹介しつつ、思ったことをまとめていきます。

私自身、「青」でお腹いっぱいになる日が来るなんて、思ったことありませんでした。

 

 

日本各地の青を紹介

旅雑誌ということもあり、日本各地を巡って触れることができる景色・人・文化・歴史などを、今回は「青色」というテーマをフィルターにして紹介されています。

  • 戦争に奪われた青春をテーマに熱気のある慶良間諸島の緑々しい自然を切り取った章
  • 水の国として知られる熊本県南阿蘇の揺蕩う水の質感をそこに生きる人々のバイタリティとともに伝える章
  • 時間によって変わる東京の空はもはや灰色ではないと教えてくれる章
  • 漆黒から紺碧・ピンクへと色を変える気仙沼の空の下で自然と共存する漁師・猟師・木こりの章
  • 和歌山熊野古道の神聖な空気感を生々しくも空虚に伝える章
  • 藍染めの奥深さをおそらくどこよりも知れる日本最大の蓼藍の産地・徳島の章
  • 雄大な自然とそこに生える青に、ただただ目を奪われる北海道美瑛町の章

など。

これらの大項目の他にも、青の洞窟特集として10を超える洞窟が紹介されていたり、川や湖がその色合いごとのチャート表に分類されていたり、有名な成巽閣などの青が盛り込まれた建築意匠がいくつも紹介されていたり、果ては青の温泉までリサーチしてまとめてあります。

一度は訪れてみたい場所が盛りだくさんです。

 

 

青色博士になれちゃうかも

青にまつわる豆知識もふんだんに盛り込まれており、学術的なところからアニメや戦隊シリーズに登場する青キャラクターまでまとめてあります。

個人的にタメになった項目をザックリと列挙してみます。

  • 波長と分光反射率曲線などの超基本的な青が青に見えるメカニズム
  • 太陽の距離によって波長が旅する距離が変わり、空の色が変わる点
  • 日本で愛される青がどのような歴史を辿って生活に浸透してきたのか
  • 色彩がもたらす心理効果
  • 映画や歌手などにまつわる青の逸話
  • 世界の青に関するトリビア
  • 青果や青魚の旬カレンダー(とても分かりやすいです)
  • カラフルすぎて本当にいるのか怪しい動物・昆虫
  • 焼き物、藍染め、デニムなど国産文化の勃興

この他にもやりすぎなんじゃないかと思うほどの様々な情報で溢れています。

 

 

青の魅力を再確認

個人的に青色はとても好きな色で、財布はターコイズブルーですし、デニムは履くし青色のTシャツなんかも良く着ます。小さい時にはシーグラスをよく集めていたし、お酒の味が分かるようになってからはボンベイサファイアは切らさずに置いてあります。

色合いが良いという他にも、青は「空気感」を伴う色だということが好きな理由の1つです。

夏の空を見れば、部屋の中にいても風が吹いたかのような爽やかさを感じることができますし、

 

もうちょっと濃い色の空からは湿度のある風を、

 

水の青もキレイですが、どこか深海の怖さを感じることもできます。

 

これらの空の色だったり、水だったり、時には雰囲気や空気の新鮮さなどをも青で表現することが多いということが、青に空気感を纏わせている要因としては大きいのだと思います。

「空気感」という観点から見ても、この本はまさにそれも強調していました。

こういった形式の書籍は一般的に「ムック本」と呼ばれ、雑誌(Magazine)と書籍(Book)の双方の特徴を持つ本となっています。

目を引く写真には巧みなエッセイが添えられ、その言葉たちは、写真では得られない「匂い」「音」「温度」などの視覚以外の部分を読者に想像させ、読んでいる我々はそれらを感じ取ることができます。

今回は特に、そこに「青」特有の空気感が合わさることで、より一層、風の匂いや水の音、明け方の空気感、南国の湿度などが立体感をもって伝わってくる気がしました。

今まで読んだ旅行誌や紀行文の中でも、一番と言っていいほど不思議と旅に出た気になれました。

 

 

人それぞれの「青」

そもそも色というのは、物体が異なった波長の光をどれほど吸収するかという性質の差によって見え方が異なる相対的なものだそうです。

可視光は生物によっても異なるので、私達が見ている黄色い花は、ミツバチが見れば赤と青の花になってしまうのです。

つまり絶対的なのは物体が持つその吸収率であって、今見えている色ではないのです。

ですので人によってモノの捉え方が異なるのと同じように、色の見え方も多少異なります。その極端な例として色盲というものがあるように(実際に私も赤と緑、黄色とオレンジなどが見分けにくいです)、色は誰にとっても同じではありません。

さらに、この本の中でも紹介されていますが、青色だけでも微妙な違いで56種類以上もあり、他の色も含めるとそれこそ無数に色味とその組み合わせがある世界なわけで、どのように眼前の景色が見えているのかは人によって少しずつ違ってきます。

色が与える心理効果の紹介もありましたが、その景色を見て感じること・考えることが誰しも全く同じになるわけなどなく、十人十色の世界が生まれるわけです。

当たり前のことですが、自分にとっての「青色」が相手の見ている「青色」とは違うということを良くも悪くも理解する必要があります。

そんなことをふと思いました。

 

そんなこんなで読み進めていくと、情報量が多すぎておそらく1周しただけではうまく消化できないかと思います。

何度も何度も読み込んで、この本に「手アカ」が付くのと同時に、手が本の青色で染まり、この本らしく言うならば「手アオ」が付くまで熟読してみましょう。

自分の一番好きな「青」を探す旅の第一歩として、この本に出会えてよかったと思える1冊にきっとなるはずです!