楽しかったBBQも終わり、みんなでゆっくり焚き火をしている最中、お茶やコーヒーなどを飲んでチルしたいと不意に思ったことはありませんか?
ガスバーナーを取り出してお湯を沸かすのも良いですが、せっかくある焚き火を利用してお湯を沸かしたいものです。
そんな時に活躍してくれるのが、EAGLE PRODUCTS(イーグルプロダクツ)の「キャンプファイヤーケトル」!
無くてもキャンプは成立するが、これがあるとさらに充実する、そんな普通のキャンプに飽きてしまった玄人好みの、見た目も最高にかっこいいケトルのご紹介です!
「EAGLE PRODUCTS」の「キャンプファイヤーケトル 0.7L」とは
スペックとディティール
北欧ノルウェー発のブランド「EAGLE PRODUCTS(イーグルプロダクツ)」より展開されている「キャンプファイヤーケトル 0.7L」です。
- 本体サイズ:直径14.5×高さ7.4cm
- 水を入れる部分の内径:7.5cm
- 注ぎ口の内径:9.5mm
- 材質:ステンレス、底部は銅メッキ
- 容量:0.7L
- 重量:236g
- 付属品:収納袋
側面にはブランドロゴの刻印が施されています。
底部は熱伝導の良い銅メッキ加工が施されています(色が変わっている部分)。
銅は鉄の5倍、ステンレスの25倍もの熱伝導を有するとされており、これによりイーグルプロダクツのキャンプファイヤーケトルは、他の製品よりもお湯が早く沸く!という特徴を持っています。
また、フタ部分の取っ手は、留め具のくぼみに嵌まるように横にスライドさせることで、自立させることができます。
これによりフタの取っ手が上手く掴めないというストレスを減らすことができます。
また、本体の持ち手(ハンドル)部分を、クロスしながら倒し、左右にある留め具に引っかけることで固定することができ、持ち手がガチャガチャ動かなくなるのでコンパクトにスタッキングすることが可能です。
サイズ感
0.7Lのケトルは12cm規格のCDケースとほぼ同様のサイズ感です。
参考までにスノーピークの「アルミパーソナルクッカーセット」のLサイズクッカーにミチミチにピッタリと超シンデレラフィットします。私の所有するものは旧モデルですが、2021年リニューアル後の「アルミパーソナルクッカーL」は直径が変わらないので同様にイーグルプロダクツのケトルを収納することは可能だと思われます。
ただし、このキャンプファイヤーケトルを直火で使用した場合、外側がススまみれになってしまうので、このスタッキング方法だとクッカーが汚れてしまい注意が必要です。
また水を入れる部分の内径は7.5cm程度であり、これより大きい外径のクッカーなどはケトルの内部にスタッキングできません。
スノーピークの「チタンシングルマグ」は、300以上のサイズだとケトルの中にスタッキングすることはできません。
本当にお湯が早く沸くのか比べてみた
熱伝導の良いアルミ製のクッカー代表としてスノーピークの「アルミパーソナルクッカー」と比較してみました。
季節は冬、室温18度くらいの環境で、どちらにもおよそ2人分の目安である400mlの水を注ぎ、互いにガスコンロの熱が冷め切った状態で火にかけました。
我が家のガスコンロにおける最大火力で熱し続けた結果、沸騰するまでの時間は、イーグルプロダクツの「キャンプファイヤーケトル」で3分前後、スノーピークの「アルミパーソナルクッカー」で3分半〜4分となりました!
わずかな差ですが、一応「キャンプファイヤーケトル」の方が早く沸くようです。
ケトル1.5Lなどの大きいサイズになり、多い水の量を沸かすとなるともっと差が出るのかもしれませんね。
キャンプファイヤーケトル0.7L レビュー
オススメポイント
所有欲を満たしてくれる見た目の良さ
シンプルでありながらバランスのとれたポッテリ感があり、どこかミリタリー感を感じさせるようなデザイン性は、老若男女問わずカッコいいと思えるような見た目の良さをしています。
イーグルプロダクツの発祥地であるノルウェーでは、雑貨などに用いるデザインに「シンプルかつ大胆」といったコンセプトを背負わせることが多いですが、このケトルもその特徴を踏襲しているような美しさです。
もちろん直火で使用可能!
その名の通り、もちろん直火での使用が可能です。
木に引っ掛けてハンガースタイルでも使えるので、ブッシュクラフトなどを専門とするキャンパーなどにもオススメです。
ただし少し注意点があります。
薪などの木材を燃やした直火でクッカーを使用すると、燃焼の過程で発生した「煤(すす)」がクッカーに付着するため、クッカーの外側が黒くなってしまいます。このケトルも例外でなく煤が付着して真っ黒になります。
それを「味」と捉えて経年変化を楽しむようにそのまま使用するのも良いですし、煤がまだ熱を持っている内であれば拭き取ることである程度は取り除くことができるので、そういったキレイに保つ対策をして、ピカピカの状態を維持しながら使用するのも良いでしょう。
炭であれば煤が発生しないので、焼き網の上で使用するのもオススメです。
注意するポイント
注ぎ口から灰などが中に入り込んでしまう可能性
注ぎ口にはこれといってフタが無いため、燃焼によって積み上げていた薪や炭がガラガラッと崩れたり、沸かしているお湯がふきこぼれたりすることでブワッと細かい灰が巻き上がり、この注ぎ口からケトル内部に灰などが入り込んでしまう可能性があります。
そのため灰が舞い上がらないように注意する必要があります。
注ぎのお湯の線が太め 【オプションパーツでドリップポットにもなる!】
このケトルをコーヒーを淹れる際のドリップポットとして使用したい!と考えている方もいるでしょう。私もその1人でした。
しかしコーヒーを淹れる際に、自宅では「タカヒロ」のドリップポットを使っているよ!なんていうお湯の注ぎラインの細さにこだわる方は、少し工夫が必要となるかもしれません。
というのも、注ぎ口の広さを見て分かる通り、そのままだとジョボジョボとかなりの量のお湯が注がれてしまいます。
そのため、別売りで注ぎ口をドリップタイプにできるものも販売されているので、そちらをオプションとして使用しましょう。
ちなみに注ぎ口の内径は9.5mmでした。
シリコンが溶けるのを心配する方は、金属製のドリップノズルパーツもあります。
この金属製のドリップノズルパーツは、ケトル注ぎ口の形状に合うように、ペンチなどで成型するとより使いやすくなります!
一方、お湯を注ぎ終わった際の「湯切れ」は思っていたよりも良く、垂れることもありません。お湯を入れすぎなければフタの部分からこぼれてくることもありませんでした。
ケトルの構造上、お湯が全て注ぎきれずに最後に一部内部に残ってしまうのは…目を瞑りましょう。
コーヒー用として使用するなら、直火で使わないほうが良いかも…
キャンプファイヤーケトルの表面にススが付着すると、加熱した際に少なからずスス特有のスモーキーな香りがお湯に移ってしまいます。
そのためコーヒーの香りが損なわれる可能性があり、直火での使用は避けたほうが良いかと思います。私もそうですが、その場合は朝食時のコーヒーで使うガスバーナー用ギアとして割り切って使いましょう。
空焚きは厳禁
シーズニングなど不要なので、空焚きは絶対にしないようにしましょう。
このケトルは底部に銅加工がなされていることでお湯が早く沸くという特徴がありますが、注意しなければならないのは、銅とステンレスの接続部分に負荷がかかりやすいという点です。
ステンレスと銅の熱伝導率の差により、早く冷める部分とゆっくり冷める部分ができてしまい、接続部がべコッと変形してしまう場合があります。
ただ、水を入れて普通に使用するのであれば、気になるような変形もしないくらい頑丈です!
YouTubeなどでも実際に空焚きをしてしまい、変形させた方の動画もあるので良ければ探してみて下さい。
まとめ
デザイン性の高さから見た目だけでも買う価値アリですが、お湯を沸きやすくする銅メッキ加工、スタッキングも考慮された取っ手部分のギミック、注ぎやすい注ぎ口など、よくよく見てみるとその機能性の高さにもとても配慮されている使いやすい製品となっていました。
大切に使うことで長く使える、「一生モノ」のアイテムの1つです。
ミニマムなキャンプには必要ないと感じる方もいるかもしれませんが、この無駄を楽しむこともキャンプやアウトドアの醍醐味の1つなのではないでしょうか。