SOTOの小型ライターとして知られる「マイクロトーチアクティブ」ですが、意外と高価なことから購入を見送っている方も多いハズ…
間違いなく購入して良かったと感じる一品ですので、今回はこの商品の使用感や使い勝手の良さ・悪さなどを勝手にご紹介していきます!
SOTO 「マイクロトーチアクティブ」 とは??
日本に数あるアウトドアブランドの中でも、業界最大手の1つ「SOTO(ソト)」。
このブランドが展開する数多くのキャンプギアの中に「マイクロトーチアクティブ」というものがあります。
この商品は簡単に言うと「ターボ式ライター」ですが、アウトドア向けに作られているだけあって、ハードな使用に向いたキャンプに最適な逸品!
というのも、コンビニや100均にあるような生活感丸出しの「使い捨てライター」とは大きく違う点がいくつもあります。
デザイン製の高さも確保しつつ、必要十分な機能性の高さでキャンプの必需品ともいえる製品に仕上がっています。
以下、購入して良かった点や、使いづらいと感じた点をレビューしていきます。
マイクロトーチには「アクティブ」と「コンパクト」の2種類がある!
SOTOの「マイクロトーチ」と名の付く製品は2種類あり、その主な違いは火が出る「火口」にあります。
火口のノズルが斜めに突き出している「火口ヨコ型」タイプと、火口のノズルが真上に伸びている「火口タテ型」タイプです。
「火口ヨコ型」を「マイクロトーチアクティブ」
「火口タテ型」を「マイクロトーチコンパクト」と呼びます。
大まかな部分は同じですが、例えばアウトドアなどで火を点けたりする際には「火口ヨコ型」の方が使いやすく安全性も高いので「アクティブ」の方をオススメします。
どちらも使いやすく、使用用途に合わせて、コンパクトなものが欲しければ「タテ型」、使いやすさ重視なら「ヨコ型」などのように、使い分けることもできます。
スペック
アウトドアショップでは、紙製の衣装箱に入って売られています。
和紙の様な質感の紙のちょっとオシャレなパッケージになっています。
詳細なスペックは以下の通り。
- 外形:タテ9cm×ヨコ5cm×奥行1.9cm
- 重量:45g
- ガス充填量:約1.2g
- ガス消費量:7g/h
- 発熱量:0.09kW(80kcal/h)
- 火口径:Φ14mm
- 火炎温度:1300℃
- 点火は圧電着火方式
カラーも、ブラック・オレンジ・ブルー・コヨーテ(黄土色)・アーミーグリーン(深緑)とお好みに合わせてチョイスして頂けます。
アウトドアでの使用なら、オススメは圧倒的に外遊びに馴染む「アーミーグリーン」と「コヨーテ」カラーです。
この2種類のカラーは2020年冬の限定カラーですが、あまり認知されていないのか店頭やウェブサイトでもまだまだ見かけることが多いです。
買うなら今がチャンス!
サイズ感【老若男女が片手でおさまるコンパクトさ】
想像以上に小型なため、ペットボトルと比較すると大きさの違いがありすぎて、あまりピンとこないかもしれません。
コンビニに売っている市販の使い捨てライターと比較すると、ほとんど同じサイズ感となっています。
女性でも片手で収まるサイズになっており、とても取扱いがしやすいです。
一方で、かなり小さめのサイズのために紛失してしまわないように注意が必要です。
マイクロトーチアクティブには下部にストラップホールがあるため、キーホルダーなどで目印を付けておくと良いかもしれません。
火力【下部のツマミで簡単に火力調節が可能】
もちろん火力の強さも簡単に調節することができます。
これもワンタッチの感覚的な操作で、ボトムのツマミを回すだけ。
最低火力では1~1.5cm程度の火柱⬇︎
最高火力で4cm程度の火柱となります⬇︎
温度としては1300℃の火力が出せるため、着火装置の無いバーナー・ストーブ・ランタンなどの着火はもちろんのこと、焚き火への火付けや、ロープの切断などにも幅広く使用することができます。
燃料は充填式【ガス缶からの充填で繰り返し使えておトク】
カセットガスやライターガスのガス缶から、燃料の充填もできるため、何度でも繰り返し使うことができます。
上の写真にあるように、マイクロトーチアクティブの火力調整ツマミがある方を上にして机の上などでしっかり手で握って固定します。
そしてツマミの中央にある穴に、カセットガス缶の差込口を合わせ、垂直に押し込むことで簡単に燃料が充填されます。
「シューーー」という音がすれば、ちゃんと充填されています。
容量がいっぱいになると液体ガスが漏れ出してくるので、注意しながらガスはしっかり拭き取り、作業は完了です。
以上の作業を行う場合は、必ず窓を開けて換気を良くしてから行うか、屋外にて行うようにしましょう。
また、どの程度燃料が充填されているのかを確認したい時は、本体ロゴの左にちょこっとある「窓」を見ましょう。
本体を傾けた際に液面が動くので、現在どの程度燃料が残っているのかをひと目で確認することができます。
「マイクロトーチアクティブ」 レビュー
オススメポイント
片手で簡単に操作できる
火口にはワンタッチで開閉できるキャップが付いているため、使用しないときにはキャップを被せておけば誤点火を防止でき、安全に持ち運べます。
また、ゴミが入り込むことを防いでくれます。
火口のキャップは、出っ張り部分に指を引っかけて引き金を引くようにすれば、ワンタッチで簡単に開けることができるため、まず人差し指でキャップを開きます。
そして親指で着火ボタンを押すことで、片手で簡単に着火することができます。
大抵の場合、火をつけるという動作は片手で何かを操作したり持ったりしながら、もう片方の手で着火することが多いと思われます。
そういう時に、片手で安全に取り扱うことができるという点はかなりグッドポイントです。
安全に操作できる
市販のストライカータイプのライターは、慣れるまで意外と着火操作が難しい上に、点火部分と近いので火傷しそうになって危ないこともあります。
その一方で、マイクロトーチアクティブなら操作としてはとても単純ですし、キャップが付いているため誤点火も防止できます。
またマッチと違い片手で操作ができるので、もう片方の手で他の作業ができるというのは結構重要な点だと思います。
くり返し使えるのでエコ&経済的&愛着が湧く
コンビニなどで販売されているライターやチャッカマンなどは、お安く簡単に手に入る一方で、使い捨てですし、どうしても生活感がついてまわるというデメリットがあります。
また、失くすことが多いので、何度も買ってしまったという経験がある方は多いと思います。
しかしこのマイクロトーチアクティブは、オシャレな見た目で、充填式なので繰り返し使用できて環境に優しく、使うたびに「愛着」も湧いてきます。
キャンプという非日常の機会には、オシャレな着火バーナーを持って、片手で華麗に火を取り扱うことで、ストレスなくアウトドア上級者を語ることができるギアとなっています。
さらに愛煙家の方がいれば、その方に宛てての父の日などの「プレゼント」なんかにも良いかもしれません。
マイナスポイント
一方で、使っていて不便に感じるなど点など、デメリットと呼べる部分もいくつかありますのでご紹介します。
取り扱い説明書が丁寧ではない
外箱と簡単な説明書も付属していますが、ごく簡単な基本的な使用方法しか書かれておらず、例えば火力調整ツマミの説明が無かったり、カセットガスの充填方法が曖昧であったりと、細かい部分の使い方に一番最初は困るかもしれません。
ですが、とてもシンプルな構造のため、最初さえ使い方が分かってしまえば、あとは特に困ることは無いかと思われます。
火力調整ツマミの説明や、カセットガスの充填方法は、私が調べて使用している方法をこのブログ記事にも書いてあるので、飛ばし読みされた方は、是非上の方に戻って読んでみて下さい。
値段が高い
税込みで通常販売価格2000円弱とライターとして購入するのであれば、お高めの値段設定ですので、手が出しにくい方もいるかもしれません。
しかしながら、繰り返し使用することができ、見た目もとてもカッコいいので、使用してみた感想としてはコスパはかなり良いと感じました。
長時間の使用には適さない
説明書にも書かれていますが、連続使用は20秒以内にしなければなりません。
20秒以上連続して使用すると、火口の蓋や本体が熱を帯びてやけどの恐れがあったり、故障につながることもあるようなので、必ず20秒以内に火を消すことを肝に銘じておく必要があります。
ですので、バーナーやストーブの着火には全く問題ありませんが、焚き火やBBQなどでの使用を考えている方は、燃えにくい広葉樹・炭の直接の着火には適さないと思われます。そういった場合には、SOTOは他にもガスバーナーなどの品ぞろえも豊富なので、そちらを使用された方が良いかと思われます。
一方で、松など燃えやすい木や、焚きつけの麻などに火を点ける場合は、それほど時間がかからずに火がついてくれるので、火を点ける対象が「主に燃えやすいもの」であれば、このアイテムはまさしく「買い」であると思われます。
炭起こしや料理の炙りなど、より高火力のバーナーを扱いたい時には、SOTOの名作「フィールドチャッカ―ST-450」もオススメです。
たまにつかないことがある
SOTOのギアをAmazonのレビューなどで見ていると、たまに発見するのが「つかなくなる」や「故障しやすい」といった使用者の声です。
このマイクロトーチアクティブにおいても、私も1年間で2度ほど点火しにくくなったことがありました(治りましたが)。
この不具合の原因について、次章で分解などはせずに1人の消費者視点から少し考察してみました。
まず大前提として燃料が十分に充填されているかを確認しましょう。
また、ガス缶などからの充填直後は、マイクロトーチアクティブ本体の温度が下がることでガスの噴出機能が低下することがあるようです。
その場合は数分間放置して、本体の温度が常温に戻るようにしてから再度使用してみましょう。
つかない時の対処方法
私が使用していて、点火できなくなった時の対処方法をお伝えします。ガスはしっかり充填されており、充填直後でも無かったので色々考えながら対処してみました。
これは私なりの対処方法ですので、あくまでも自己責任でお願いします。
ここに書いてあることを試しても使用不可能な場合には、メーカーに問い合わせるか再購入を検討して下さい。
点火ボタンを詳しく見ていくと、半分ほど押し込むことで「シュー」とガスが放出され始めます。
そしてしっかりと最後まで押し込むことで火花が発生し、噴出したガスに点火する仕組みになっています。
点火ボタン1つで「ガスの噴出機能」と「着火機能」の2つの機能をカバーしているため、それぞれどちらかの機構に不具合が発生することによって、点かないといった現象が発生してしまうのだと思います。
「着火機能」の不具合?
まず「着火機能」についてですが、下の写真の矢印の先から火花が出るようになっているのですが、私が点火できない場面を経験した際にも、ここから火花はしっかり出ていました。
「ガス噴出機能」の不具合?
次に「ガスの噴出機能」についてです。
この場合、私達ができることは限られていますが、私が2度の不具合の中で、直すために行った方法は「①火力調節ツマミを操作する」ことと「②ガスを再度充填する」ことです。
まず「①火力調節ツマミを操作する」についてです。
というのも、私はこの「火力調節ツマミ」を無段階調節だと思っていたので(たぶん無段階調整なのですが)、真ん中あたりで回転させるのを止め、中火くらいになるようにして使用していました。
しかし私の使用感ですが、どうやら最低火力か最高火力での使用をしたほうが挙動が安定しているようで、調節ツマミの「+」や「-」の位置までしっかり回しきってから何回かカチッカチッと着火させることで、再度使用できるようになりました。
「②ガスを再度充填する」ことに関してですが、そもそもこのマイクロトーチアクティブの内部構造も、CB缶やOD缶などのガス缶と同様の構造をとっていると思います。
底部は液体状態のガス、上部は気化した気体状態のガスがそれぞれ存在し、それぞれの圧力によって平衡状態となっているところを、上部の気化した気体状態のガスを取り出して、放出する仕組みです。
詳しくは以下のブログ記事の中で記載しています。
よく聞く「ドロップアウト現象」のように、充填されている燃料が減ることで内部圧力が低下し、ガスの噴出機能も低下することを改善させる意味で、ガスを再度充填することを行いました。
もし燃料がしっかり充填されていたとしても、圧力によって発火口までの「通り」が良くなるかもしれないので、ガス缶を差し込んでの充填を一度試してみても良いかもしれません。
また、先述しましたが充填直後は本体の温度が低下して挙動が不安定となる場合があるため、数分間は常温に戻るまで放置します。
「着火機能」の不具合であったり、火力調節ツマミを適切に使用したり、ガスを再度充填したりしたとしても、それでも点かなくなってしまったら修理が必要かと思われるので、カスタマーサポートなどに相談することを検討しましょう。
そもそもアウトドア用品全般に言えることですが、使用状況が過酷ということもあり、「壊れて当たり前」ということを常に考えておく必要はあります。