新富士バーナー株式会社のアウトドアブランドである「SOTO」。
数多くあるギアの中でも、説明不要なくらい有名なものの1つがこの「フィールドチャッカーST-450」です。
カセットガス缶(CB缶)接続式のガストーチで、高火力のバーナーとしても使用することができます。
まだ持っていない方、興味のある方、キャンプ初心者の方々に是非読んで頂きたい、使い勝手が良すぎるその性能の高さをご紹介しましょう。
SOTO 「フィールドチャッカーST-450」 レビュー 【使い方は簡単!火おこし・炙り・焦げ目などに使えて汎用性が高すぎる!】
スペック
- サイズ:タテ66mm×ヨコ132mm×幅34mm
- 重量:153g
- 火口径:直径22mm
- 発熱量:ST-760(パワータイプのCB缶)使用時は2.1kW(1830kcal/h)、ST-700(ノーマルタイプのCB缶)使用時は1.8kW(1550kcal/h)
- 連続燃焼時間:ST-760使用時は1.5時間、ST-700使用時は2時間
ディティール
火口付近に発火点があります。
メイドインジャパンなだけあって、細かい部分まで丁寧に作られています。
火口部分は使用に伴って変色してくるので、玄人好みの経年変化を楽しめる仕様にもなっています。
おすすめポイント
火力調整が簡単にできる
空気調節レバーを操作して、空気孔を開けたり閉じたりするだけで火力が簡単に調節可能です。
全開の状態だと1300℃の集中炎。
閉じた状態だと900℃のソフトな炎を操ることができます。
また、ガス量のON・OFFのためのハンドルを回すことでもわずかに火力が変わるので、好みの火力に細かく調整することができます。
色々な用途で使える
- キャンプやバーベキューの火起こし
- スモークウッドの火付け
- 塩ビパイプの曲げ
- 紐の切断
- 竹細工、藤工芸
- 料理用バーナーとして、寿司の炙り、キャラメリゼなどに
料理の仕上げとして使用しても、子供たちは大喜びするでしょう!
ちなみに私は毎朝食パンを食べる時に、チーズを炙ってピザテイストにして頂いています。
アウトドアを始め、日常使いもできる優秀なあなたの相棒となること間違いなしです!
点火直後から逆さまにして使用できる
まず、カセットガス缶(CB缶)内の構造について少しだけ詳しく見ていきましょう。
説明の都合上、他社(UNIFRAME)のホームページから資料を拝借しています。
➡︎ ガス器具の正しい取扱い | ユニフレーム アウトドア用品総合メーカー
寒冷地仕様のものではなく、家庭用のノーマルタイプのカセットガス缶(CB缶)で使用されている燃料は、多くが「液化ブタン」というものを使用しています。
ガス缶の中では、上の方は外部の熱によって「缶内で気化したブタン」が、下の方には「液体のままのブタン(生ガス)」がそれぞれ存在しています。
下の画像のように、ガス缶内には「気化したガス状態のブタン」だけを取り出せるようにL字型のパイプが設置されており、ガス缶をタテに使用しても、ヨコに使用しても常に上方のガスのみを取り出せます。
しかし、これを逆さにして使用した場合、L字パイプの部分には「液体のままのブタン」が流れ込むようになってしまいます。
液化ブタンに直接火を点けると、急激な燃焼によって爆発に近い形で燃焼してしまいとても危険です。
なので、通常のガストーチやガスバーナーは、L字部分に液化ブタンが流れ込まないように、逆さまにした状態での使用を禁止しています。
もしくは、プレヒート(予備加熱)と言って、使用前にタテの状態で着火させ、ガストーチ本体部分の加熱をあらかじめ行っておくことで、経路の中で液化ガスを温め、火口に到達する前に強制的に気化させてしまうといった方法をとることで、数秒の逆さ使用が可能とされている商品もあります。
一方で、SOTOの『フィールドチャッカ―』の場合は、空気調節レバー(窓)があることによって、空気孔を通してガストーチの構造の中に空気を取り込む箇所ができるため、逆さに使用して液化ガスがL字パイプ内に流れ込んだとしても、噴出孔までの経路の途中で液化ガスは自然気化され、必ず気化ガスとなって噴出されるという仕組みになっているのです。
そのため、プレヒートは一切不要で、点火直後から逆さまに使用しても一気に燃焼することがないので安全ですし、火力も最初から安定しています。
ただし、上記のメカニズムを理解すれば一目瞭然なのですが、空気孔を閉じた状態での逆さまでの使用は禁止されています。
また、初めて使用するカセットガス缶の場合や、気温35℃以上での使用では液化ガスが噴出しやすくなるようなので注意が必要です。念のため、点火する際も逆さまにしない方が良いでしょう。
逆さまに使用できることによって何がメリットとなるかというと、バーベキューの炭やキャンプの焚き火の際の火付けに使用できるのです。
どの角度からも火を当てることができるので、例えば他の炭によって下敷きになっている炭にピンポイントに火を当てることができますし、下からアプローチすることもできます。
ブッシュクラフト好きが使用するファイアースターターや、煙突効果を狙ったチャコールスターターなどの便利アイテムを「柔」とするなら、SOTOのフィールドチャッカ―は「剛」な火の点け方です。
フィールドチャッカーを点火して、その火を炭や焚きつけ用の木々に当て続けるだけで火起こしができるというゴリ押しの力技。忙しいファミリーキャンプやバーベキューにはもってこい!なのです。
フィールドチャッカーST-450系列の違い
「ST-450」の部分に「S」とか「Y」とか「P」とか色々とおまけのアルファベットが付いているものを見たことがあるでしょうか?それらの違いは以下のとおりです!
「ST-450」と「ST-450S」の違いは、CB缶が1本付属しているかどうかの違いです。「ST-450」の方にはCB缶が付属しており、「ST-450S」には付いていません。
また「ST-450」と「ST-Y450」は中身としては同じものを表しており、その違いは本体を梱包しているパッケージのデザインの違いです。
その他で「ST-450P」とか「ST-N450」とか派生しているものは、ホームセンターごとの販売ルートによる違いとのことで全て同じ製品です。OEM商品もあるようなので、心配なら正規の「ST-450」を購入しましょう!
SOTOには他にも外遊びを楽しくさせるアイテムがいっぱい
マイクロトーチアクティブ
Hinoto(ひのと)
フィールドホッパー
フュージョントレック
アミカス